文学少女01

 

やあ。元気にしているかな。

僕は元気にしているよ。清々しいくらいだ。

……さて、君と最後に会ったのは中学二年生、その秋のことだったね。音楽祭で優勝した時の君の笑顔は、とても忘れられない。そして君がその前日に僕たちクラスメイトに言った、転校の事実。最初はなんでそのタイミングで言うんだ、なんて思ったけれど、まあ、今それを言っても意味はない。無駄といってもいい。

 

少し遅れてしまったけれど、入学おめでとう。君からのメールを見て、僕は驚いたよ。高専らしいね。高等専門学校、略して高専。極めて専門的な技術を学ぶ学校。……羨ましいな、僕も君ぐらいの学力があれば、すぐに行けたというのに。

おっと、話はさておき。

そういえば僕の姉が高専に入っているんだ。この前会ったから君のことについて紹介したら、笑っていたよ。だったら私の部活動に入れさせよう、って上機嫌だった。赤い髪の、いかにもヤンキーめいた女性を見かけたら、それは僕の姉かもしれない。君の容姿は告げてあるから、きっと姉も君を探しているだろう。『大庭(おおば)朱音(あかね)』。その名前を是非、覚えておいて欲しい。

別に君が入りたくないといえばそれでいいと思う。けれど、姉はきっと君をその部活動に入れるだろう。姉だって並々ならぬ事情を抱えているみたいだし。

 

そうそう、姉も言っていたけれど高専というのはとても奇特な学校らしい。文化祭のときにでも遊びに行けたらいいなと思うけれど、その頃はちょうど僕も文化祭の時期だ。残念。

文化祭はとても楽しいと聞いているので、楽しみにしているといいと思う。姉から何度も、『あれが楽しめないなんて、弟は悲しいなあ!』なんて言っているのを嫌というほど聞いているから、きっと楽しいのだと思う。

まあ、これ以上長くなるのもあれだから、これくらいにしておくよ。

積もる話もあるが、それはまたいずれ。

それでは、また。